jinakiraたんぶら

てきとうにやってます

January 10, 2012 at 12:29am
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PS Vitaでは、ぜんぜん予想していなかった変化がゴトウ家に起きた。これまで、アクション系ゲームは一切やらなかった長女(小学校6年)が、突然、アクションゲームにはまった。「アンチャーテッド 地図なき冒険の始まり」を覗き込んでいて、「面白そう、やってみたい」と言い出して、プレイし始めたのだ。それまで、PlayStation 3(PS3)版のアンチャーテッドシリーズ3作はプレイを見てても、決して自分でやろうとは言い出さなかった。それなのに、PS Vitaでは、まったく薦めてもいないのに、自分からやり始めて、初級モードとはいえクリアした。「(ゲームの面白さは)10点満点なら9点」(10点はガールズモードとぼくのなつやすみ)と言っていた。

 なぜ、突然アンチャーテッドをやり始めたの? と聞いてみたら「PS Vitaだと、すごくやりやすそうだったから」と言う。じゃあ、PS3のアンチャーテッドもやってみる? と聞くと「ブンブン(首を横に振る音)、難しいから、とてもとても」と言う。えっ、そこまで違いがあるか? と思うのだが、長女には、心理的にそう感じられるようだ。

 理由は明確で、PS Vitaがゲーム機とスマートフォンの両方のインターフェイスを備えているからだ。PS Vitaは、従来の据え置きゲーム機と同様の操作系とともに、タッチパネルやマイク、加速度センサ、ジャイロスコープを備え、さらに背面にもタッチパネルを持つ。

 ゲームコントローラで育った長男と次男に対して、長女はゲームコントローラに対する拒否感があり、操作が難しいゲームは一切手を出して来なかった。これまで熱中したゲームを挙げると、「トモダチコレクション」「わがままファッションガールズモード」「どうぶつの森」シリーズ、「ぼくのなつやすみ」シリーズ、「レイトン教授」シリーズなど。ゲームをちょっと知ってる人なら、なるほどと納得する、小学生女子のライトゲームユーザーの典型だった。ニンテンドーDSが掘り起こした、“DSキッズ”世代だ。

 ところが、PS Vitaでは、いきなり、いわゆる“通向けタイトル”のアンチャーテッドに手を出す。受け身の映像コンテンツなら「プリキュア」大好きな女の子が「インディ・ジョーンズ」にはまってもおかしくないが、プレイしなければならないゲームの場合は違う。言ってみれば、街乗りドライバがいきなりサーキットに出るようなもので、かなり心理的なハードルが高い。

 ここに見えるのは、PS Vitaのインターフェイスのおかげで、突然、長女のようなライトなゲーマーにとって、アクションゲームが簡単に感じられるようになったという話だ。PS Vita版アンチャーテッドだと、コントローラだけでなく、画面タッチや背面タッチでもキャラクタを操作できる場面が多い。というか、タッチでなければ操作できない部分も、かなり多い。武器操作でも、リロードやグレネードの投擲はタッチで操作できる。それが、タブレットユーザーの長女にとっては、馴染みやすかったのだと思う。

 逆に、彼女にとって慣れた操作ができないと苦しむ。長女が苦戦したのはガンシューティングのシーンで、最初は狙いをつけるだけでも苦労していた。画面をタッチしてターゲットしようと試みて、その操作ができないとわかると、助けを求めてきた。銃のターゲットは筐体をチルトしてジャイロで操作できるのだが、これが、なかなかうまく行かない。トロトロしているとやられてしまうので、コントローラで操作しようとするのが、慣れない長女はオタオタしてしまう。

 面白いのは、長女が気に入ったアンチャーテッドの非ゲーム機的インターフェイスは、コアゲーマーであればあるほど嫌う傾向が強いこと。知り合いに聞くと、タッチ操作などにネガティブな返事が返ってくる。「コントローラから指を離さないとならないなんて」、「画面を指で遮るのは受け容れられない」、「ゲームの集中が妨げられてイライラする」……。自分でやっても、まあ、その気持ちはわかるのだが、そのおかげでユーザーが一人増えるところを目の当たりにすると、否定的にはなれない。

 長女にとっては全てゲームコントローラで操作するPS3版アンチャーテッドは、手を出す気になれないくらい難しく見える。それが、PS Vitaでの体感操作になると、いきなり簡単に感じられるようになる。いったんゲームコントローラに慣れてしまったゲーマーには、そのギャップの深さは想像がつかない。そして、そのバリアが取れれば、ちゃんとアンチャーテッドみたいなタイトルだって、人はプレイするわけだ。

— 【連載リレーコラム】買い物山脈 PS VitaとKindle Fireで終わったモバイルラッシュの2011年 (via kamefull)

Notes

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